2021年2月21日日曜日

『6600万年の革命』 ピーター・ワッツ

6600万年の悠久とも言える歳月を費やす、恒星船乗組員とAIとの攻防

■帯より転載
目覚めるのは数千年に一回
恒星船乗組員の極秘の叛乱計画
星雲賞受賞『ブラインドサイト』の著書が放つ
最強のハード宇宙SF

■感想
良い意味での何とも言えない読後感と読みづらさ(理解が追い付かない)が唯一無二な作品『ブラインドサイト』(Copyright 2006, 2013年発行)から打って変わり、本作は読みやすい主人公の目線(一人称)で描かれ、同じ作者かと当初は面食らいます。
しかし、読み進めていくと納得の著者らしい、神とは何かと考えさせられるような哲学・背景思想、忍び寄るホラータッチな何か、空間・時間軸において閉鎖された船、一人称を生かしたレトリックやミスリード・・・等、その世界観に惹き込まれていきます。
宇宙船による旅の目的をはじめSF的ギミックは十分に設定が練られているはずなのに、説明は知っているもののとして進められていくところにも痺れます。
未読の『巨星』(短編集, 2019年発行)を読むことで、さらにこの世界を奥深く楽しむことができそうです。
※本作の巻末にある解説(渡邊利道)は、ネタバレを含んでいますので、巻末から読む方はご注意ください!
(THE FREEZE-FRAME REVOLUTION, HITCHHIKER by Peter Wats Copyright 2018. 2021年発行)

★★★★


■SUNFLOWER CYCLE Series
・『島』(Copyright 2009. 2019年発行, 『巨星』収録)
・『ホットショット』(Copyright 2014. 2019年発行, 『巨星』収録)
・『巨星』(Copyright 2014. 2019年発行)
・『6600万年の革命』(Copyright 2018. 2021年発行)
・『ヒッチハイカー』(Copyright 2018. 2021年発行, 『6600万年の革命』収録)

2021年2月17日水曜日

Honda CT125・ハンターカブ: 慣らし運転

半年がかりで慣らし運転終了


■慣らし運転(OWNER'S MANUALより転載)
適切な慣らし運転を行うと、お車の性能をより良い状態に保つことができます。
慣らしのポイント(走行距離500kmまで)
・急発進、急加速をさける
・急ブレーキ、急なシフトダウンをさける
・控えめな運転をする

2021年2月14日日曜日

Honda CT125・ハンターカブ: 実燃費②

今回はマニュアルとおりに燃料計マークの残り1つが点滅になってから給油


■2回目の計測
実燃費 51.4km/L
走行距離 221km
給油量 4.3L

■通算
実燃費 51.6km/L
初回給油時からの走行距離 433.4km
給油量 8.4L

2021年2月11日木曜日

『2312-太陽系太陽系動乱-(上・下)』 キム・スタンリー・ロビンスン

常に太陽の反対側に来るように、水星の表面に敷かれたレール上を巨大な都市が移動する。巨大なギミックに惹かれる

■裏表紙より抜粋
西暦2312年、人類は太陽系各地で反映しつつも、資源格差や環境問題をめぐり対立を深めていた。そんななか、諸勢力共存の要であった水星の大政治家アレックスが急死。彼女の孫スワンは、移動都市を襲う隕石衝突に巻き込まれる!

■感想
テラフォーミングされた太陽系内の各惑星の描写と地球外に進出した人類の多様性が特徴的です。
一般的な地球外惑星の描写は、各惑星の太陽からの距離による気候変動を加味した地球に似たものであったり、惑星表面に建てられたドームなどが多く、その他のギミックやストーリーに力点が置かれています。
しかし、本作では水星は「常に太陽の反対側に来るように、水星の表面に敷かれたレール上を巨大な都市が移動する」と描かれ、今までにはないイメージを想起させてくれます。
また、小鳥の脳を追加移植した水星人の主人公スワン、ヒキガエルのように眼玉を飛び出した土星連盟の外交官ワーラムなど、キャラクターの造形も凝っています。
ただし、本作の主題を「愛」と読むか、「量子AIの奇妙な動き」と捉えるかで、評価が分かれるような気がします。
(2312 by Kim Stanley Robinson, Copyright 2012. 2014年発行)

★★★

 

2021年2月8日月曜日

『けものたちの名前』 ROTH BART BARON

もしもここを生き残れたら 僕の本当の名前をあげよう・・・神話的な広がり・深さに浸る

けもののなまえ feat. HANA|ROTH BART BARON - studio session -

■感想
『極彩 | I G L (S)』(5thアルバム収録曲)の衝撃で、4thアルバムの本作も購入。
1曲目・アルバムタイトル曲(微妙に違いますが)『けもののなまえ』は、当時13才のHANAのあどけなさと大人になる前だからこそ持つ凛とした強さが同居した歌声から始まります。
そして、三船雅也の歌声が寄り添うように加わり、聴く者の想像を優しく力強く広げていきます。
「もしもここを生き残れたら 僕の本当の名前をあげよう」・・・神話に登場する呪術「真の名を知る=相手を支配する」かのように。
1曲目のエンディングから2曲目への繋ぎもとても良く、高揚感を誘います。
また、FLAKE RECORDSのように販売店独自の特典を付けているショップもあり、Live音源を楽しむことができます。
(2019年11月発売)

■特典
①ハイレゾ音源付き
CDのパッケージ内に、[wav 24bit / 96kHz] DLコードが書かれた紙が封入されており、追加費無しでハイレゾ音源が入手できます。
②ストア別特典・送料 *送料は首都圏の場合 *2021/2/8時点
FLAKE RECORDS: 大阪の有名なレコード店
 特典: ROTH BART BARON "HEX” Tour 2019.1.19 @心斎橋Clapper Live音源収録のCD-R *2枚組・全19曲の大ボリューム!
 送料・代引き手数料: 1,100円
STEREO RECORDS: レコードのみ取り扱い *SOLD OUT
 特典: ROTH BART BARON "HEX” Tour 2019.1.14 @岩国ロックカントリー Live音源CD-R
 送料: 690円

☆☆☆☆☆