2020年9月24日木曜日

『バビロニア・ウェーブ』 堀 晃

ため息をつくほど、深淵なる美しい宇宙が無限に広がっていく。映像では表現しきれない、脳内に構築されるビジュアルにSFならではの読書体験が得られる逸品

■帯より転載
日本ハードSFを代表する傑作、初文庫化
銀河面を垂直に貫く、直径1200万キロ、
全長5380光年のレーザー光束の謎
星雲賞受賞作

■感想
少しばかり長いですが、私が好きなシーンを転載します。
--
<マルドゥク基地>は人類にとっての最外基地に当たる。バビロニア・ウェーブの反対側に位置する唯一の基地なのだ。この電波望遠鏡は、その関連施設のなかでも、さらに隔離されたように、いて座方向の空間に浮かんでいる。その基地を背にし、反射鏡の凹面内部の空間に身を置けば、もう背後からの電波はいっさい入らない。
もし、基地からの緊急連絡が入ったとしても、マキタには絶対に-たとえばニュートリノによる通信装置でもない限り、届くことはないのだった。
太陽から三光日離れた空間に来て、はじめて発見した死角だった。
マキタは不思議な感慨を覚えた。
この瞬間、人類のすべてから切り離されて銀河と、宇宙と対面しているのだった。
--
このような宇宙に対した際の人類の小ささや宇宙への飽くなき探求心や憧れを抱えつつ、読者の脳内に構築される、圧倒的に美しい深淵かつ広大な宇宙のビジュアル。
映像では表現しきれない、SFならではの読書体験が得られます。
導入から展開、結末まで全てが、人類が抱く宇宙への羨望に貫かれており、本作で味わえる宇宙観は、数あるSF作品の中でも逸品です。
(1988年11月発行, 2007年2月文庫化)

★★★★★


2020年9月21日月曜日

MOMO DESIGN FGTR Classic: サイズ感

サイズはXL、19年経っても変わらない格好良さ


■サイズ感
AraiのヘルメットはLサイズを被っていますが、長時間被ると頭の後ろが少し痛くなるので、MOMO DESIGNのヘルメットはXLサイズを選択。
被って頭を揺らしてもズレることは無いので、丁度良いサイズでした。

■19年前のFTGRからの進化
全体的な印象・デザインは同じですが、細々と各パーツがブラッシュアップされています。(下記は記憶の限りなので、もっと変更点や思い違いはあるかも知れません)
・シールドスクリューがMOMO DESIGNのロゴマークとなり、かつプラスチックから金属に変更され高級感が増す
・帽体のリベットが無地からMOMO DESIGNのロゴマークに変更
・チンベルトがワンタッチ式スライドリリースタイプからワンタッチ式ラチェットタイプに変更
・イヤーパッドの帽体側が窪みのある立体的なデザインになる
・イヤーパッドのインナーが取り外しができ洗濯可能に

■総評
ドイツのバイク用品WebサイトであるFC-Motoで、以前購入した時の半額で手に入れることが出来て本当に良かったです。
19年経っても色褪せない唯一無二のデザインは所有欲を満足させてくれています。

2020年9月16日水曜日

MOMO DESIGN FGTR Classic: FC-Moto(ドイツ)から到着

ドイツからたったの7日間で到着


■配送

FC-MOTOで今回注文したアイテムは「即配送可能(プレミアム配送)」でしたので、DHLワールドワイド(一番安いけど到着時間が長い)で注文から7日後に到着しました。
不在でなければ昨日受け取りで、たったの6日間!
到着まで1週間程度掛かるのは分かっていましたが、ワクワクしながらDHLのWebサイトで配送状況を確認する毎日でした。
ただし、「配送可能、出荷完了まで7-9日」と表記されているアイテムは、出荷7~9日間+配送7~10日間=計14~19日間、注文から到着まで掛かるようです。
・9/9 17:55 注文*以下、日本時間に変更
・9/9 17:58 DHLへ引き渡し
・9/10 21:22 ドイツを出発
・9/13 17:14 日本へ到着
・9/13 23:33 税関を通過
・9/15 13:29 配送車両に積み込み
・9/15 15:07 不在
・9/16 10:49 受け取り(日本郵便)

■開封

段ボール箱の中に梱包材はありませんでしたが、外箱の潰れは無かったです。
収納袋も2枚重ねで、19年前より裏地がしっかりしているような。
真っ赤な帽体に、白字ボルードでMOMO DESIGNが格好良い!
赤いハンターカブに赤いMOMO DESIGNのヘルメット、早速、一走りしてきます。

2020年9月11日金曜日

『宇宙【そら】へ(上・下)』 メアリ・ロビネット・コワル

歴史改変SF。現代社会においても解決途中なテーマが全体を貫く

■帯より転載
ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞受賞
計算尺で挑む宇宙移民計画×リアルな人間ドラマ。
「SFは映画だけ」という方もきっと楽しめるはず。
盛岡浩之(作家)
第二次大戦後、巨大隕石の落下により、
人類は宇宙への移民を決意する・・・・・・
ハヤカワ文庫SF創刊50周年記念作品

■感想
「ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞受賞」という帯に惹かれて購入しましたが、まさかの苦手な歴史改変SF。
ストーリーテーリングは上手く、読み進めていくうちに女性主人公へ感情移入しており、エンディングでは心の中で拍手喝采してしまいました。
1950年代のifアメリカを舞台に、男性社会への女性進出や多様性の認知など現代においても未だ解決途中のテーマが全体を貫いています。
しかし、このテーマであれば、わざわざ巨大隕石を地球に落下させる必要があったのかと思うのですが、どうやら本作はシリーズものであったようで納得。
(THE CALCULATING STARS by Mary Robinette Kowal, Copyright 2018. 2020年発行)

★★★

 

■レディ・アストロノート・シリーズ(2020年9月現在、解説より転載)
・『火星のレディ・アストロノート』(中編, Copyright 2013. SFマガジン2020年10月号掲載)
・『We Interrupt This Broadcast』(短編, Copyright 2013. 未訳)
・『Rockets Red』(短編, Copyright 2015. 未訳)
・『The Phobos Experience』(短編, Copyright 2018. 未訳)
・『宇宙へ』(Copyright 2018. 2020年発行)
・『The Fated Sky』(Copyright 2018. 未訳)
・『Articulated Restraint』(短編, Copyright 2019. 未訳)
・『The Relentless Moon』(Copyright 2020. 未訳)
・『The Derivative Base』(2022年刊行予定)

2020年9月9日水曜日

Honda CT125・ハンターカブ: ファーストインプレッション

ただただ「乗ってて楽しい!」・・・納車から1週間


■満足している点
軽快に吹き上がるエンジン、適度な大きさな車体、ただただ乗ってて楽しいです。
何より唯一無二のデザインに痺れます。
ほぼ鉄のパーツで構成されており、塗装の質感も良く、所有欲を満たしてくれます。
その容姿どおり未舗装の砂利道も危なげなく(怖いなと思うことなく)走れます。
アフターパーツが続々と発表され、カスタムのし甲斐がありそうです。
燃費が良い、任意保険代が安い(車の任意保険のファミリーバイク特約)など懐に優しいです。

■戸惑う点
カブ独特の4速リターン/ロータリー式ミッションに初日は戸惑いましたが、意外と順応できます。
今までのバイクの癖が抜けないため、咄嗟にスピードを落としたい時にシーソーペダルを踏みこむ(シフトアップ)時があります。
慣れの問題かも知れませんが、レバーによるクラッチ操作がないので、シフトダウンするとエンブレがかなり効いてビックリします。
あと1万円高くてもよかったので、切にギヤポジション表示が欲しかったです。
ウィンカースイッチの位置が若干低く、慣れるまではその上に付いているホーンボタンをしばし押してしまいます。
右足を出して停車すると、マフラーが足にあたりほんのり温かいです。

■総評
重箱の隅を突くような戸惑う点ばかりで、総評としては「高満足」です。
買って良かった、一目惚れに間違いありませんでした。
最後のバイクとしてよくカブが候補に挙がりますが、私も最後のバイクになりそうな程、長く付き合えそうな予感がします。

2020年9月8日火曜日

MOMO DESIGN FGTR Classic: FC-Motoで注文

MOMO DESIGNのヘルメットをFC-Moto(ドイツ通販サイト)に注文


■購入費用(ご参考までに)
MOMO DESIGN FGTR Classic(Red、XLサイズ)
総額 19,589円*関税・消費税別
・ヘルメット本体 18,850円
・サマーセール10%割引クーポン 1,885円
・送料 2,624円

■購入経緯
バイクを手に入れたら、ヘルメットも新調せねばと思案を重ねた結果、CT125・ハンターカブには「MOMO DESIGN」でしょ!と19年振り2個目を購入することを決定。
しかし、1個目を購入したモトーリモーダ(旧:モモデザイン銀座店)では、MOMO DESIGNヘルメットの輸入・販売を2017年に終了していることが判明。
ネット検索を続け、FC-Motoというバイク用品を専門に売っているショップWebサイトにたどり着くと、なんと19年前に4万円近くで購入したMOMO DESIGNのヘルメットが半額近い値段で販売されています。
送料込みで約2万円!・・・ポチっとしたした次第です。
DHLで7~10日間後の到着が待ち遠しい限りです。

■購入方法
https://www.fc-moto.de/ja_JP
FC-MotoのWebサイトの右上にある国旗のマークをクリックすると、配送先・支払い通貨・使用言語を選択することができるので、「配送先>日本・支払い通貨>Yen・使用言語>日本の」を指定します。
Webサイトが日本語・円表記に変更されますので、日本のオンラインショップと同じように気兼ねなく買い物をすることができます。
決済方法はクレジットカード(Visa・Mastercard・JCB)かPayPalです。
American Expressは使えません。

■クーポン
FC-MotoのWebサイト上でメールを新規登録すると10%割引クーポンが届きますが、本クーポンは「次回購入」時に使用できるものなので、ご注意を。
急ぎの注文でなければ、時折「サマーセール10%OFF」等の割引クーポンがメールで届きますので、そのメールが来るのを少し待った方が良いかと思います。

2020年9月7日月曜日

『遺跡の声』 堀 晃

My Best SF③
日本ハードSFのベスト!極限にまで研ぎ澄まされ乾いた文体、反比例するかのように極限まで広がる美しい宇宙観

■帯より転載
銀河の渦状肢に散在する遺跡の謎。
星々を巡る調査員の私と、
助手・結晶生命体トリニティの旅路。
傑作「太陽風交点」にはじまるハードSFの粋
《宇宙遺跡調査員》シリーズを最新作まで収録

■感想
日本SF作家のMy Bestは堀晃です!
2007年に本書が新作を含めて再出版された際に初めて読んだのですが、心を揺さぶられました。
「こんな美しく宇宙のイメージを描き出すSFには初めて出会った。My Best SF作家として全作品を網羅したい」と思ったのです。
わびさびのように極限にまで研ぎ澄まされた必要最低限な文体、しかし反比例するかのように読者の脳裏には行間を埋め尽くすかのように、どこまでも広がる冷たい漆黒と銀河周辺部に点在する星々の煌めきが広がっていくのです。
そこに遺跡調査員の主人公と結晶生命体トリニティの出会いから別れ、遺跡・銀河系周辺部を舞台にすることによる生命の躍動・地球との対比、生と死のイメージが積み重ねられていきます。
残念なことに著者は寡作な上、絶版も多いため、全作品の収集には難儀しそうです。
(2007年9月発行, 1976~2007年の作品を収録)

★★★★★


2020年9月3日木曜日

Honda CT125・ハンターカブ: ホムセン箱

カブのド定番、ホムセン箱(アイリスオーヤマ)を取り付け


■材料・費用

総額 3,371円*税込み
アイリスオーヤマ 職人の車載ラック専用 密閉ハードBOX MHB-460 ブラック/オレンジ 2,455円
・ CAINZ 反射ライン入り荷締めベルト(2m)×2本 696円
・耐震マット角型(50×50mm、厚さ3mm) 110円
・ダイソー 反射テープ四角型(74×25mm、16枚入り) 110円
カブヌシの先輩たちの取付記録を参考にしながら、デザイン性が高く車体の赤とマッチする「ハードプロ 64 レッド」や容量の大きい「密閉RVBOX 700」と迷った上、鍵が付属している・ベルト通しの穴がある・ヘルメットが入ることを決め手としました。

■取付方法
至って簡単。
ホムセン箱の四隅に耐震マットを貼って荷台に置き、荷締めベルトを締め上げるだけ。
シートの後ろ側に座ることも多いため、取付位置は荷台の中央にしています。