誰のために、何のために、なぜ戦わなければいけないのか・・・問いかける巨匠の力作
■裏表紙より抜粋
単身戦車部隊を撃破する破壊力を秘め、敵惑星の心臓部を急襲する恐るべき宇宙の戦士、機動歩兵。少年ジョニーが配属されたのはこの宇宙最強の兵科だった。かれの前には一人前の戦士となるための地獄の訓練が待ち受けている・・・・・
■感想
アニメ『機動戦士ガンダム』(1979年)誕生のヒントにもなった作品としても有名な本作。
改めて読み返すと、スタジオぬえによる口絵/挿絵に描かれたパワードスーツ(装着型の戦闘用機械)に、ガンキャノンの面影が見えます。
一人の少年がその場の勢いで入ってしまった宇宙軍で、一人前の戦士となるまでの過程が詳細に描かれていきます。
「〇〇年代における宇宙の戦士」とのキャッチコピーが付いた作品は何作もありますが、その重厚さはさすがオリジナルという読み味です。
宇宙SFの皮を被ったアメリカのプロパガンダとも読めますが、なぜ戦わないといけないのか、誰のために、何のために・・・平和慣れした自分に色々と考えさせるものでもありました。
(STARSHIP TROOOPERS by Kim Robert A. Heinlein, Copyright 1959. 1979年発行)
★★★