■帯より転載
ヒューゴー賞・ネビュラ賞・日本翻訳大賞受賞
『マーダーボット・ダイアリー』最新作
「人間を殺すのは次のドラマを
見終わってからにしましょう」
ドラマ大好き人型警備ユニット“弊機”の活躍!
■感想
待望の《マーダーボット・ダイアリー シリーズ》第6章です。
「マーダーボット(弊機=主人公)の日記」なので、本国での発表順に読むことをお勧めします。
(本巻に収められた短編も#4と#5の間に読む方が味わい深いです)
#1『システムの危殆』(①マーダーボット・ダイアリー収録)
#2『人工的なあり方』(①)
#3『暴走プロトコル』(①)
#4『出口戦略の無謀』(①)
短編『義務』(③逃亡テレメトリー収録)
短編『ホーム-それは居住施設、有効範囲、生態的地位、あるいは陣地』(③)
#5『ネットワーク・エフェクト』(②ネットワーク・エフェクト収録)
#6『逃亡テレメトリー』(③)
#5で団円を迎えたかのようにも思えましたが、本シリーズは「日記」であるから、弊機が活動している間は書き連ねていくのは当然。
#6本作は、縁あって保護者となったメンサー博士の出番が少ないためか、弊機のシニカルな思想、相反するかのような人間への愛情から衝動的に動き始める活躍が純粋に楽しめたような気がします。
このフォーマットであれば、日記は続けられるのでは、と思ったところ、巻末の解説で、さらに著者が出版社Torと3冊執筆する契約を交わしたことも紹介され、まだまだ弊機の活躍を楽しめることが分かった次第です。
(FUGITIVE TELEMETRY. COMPULSORY. HOME: HABITAT, RANGE, NICHE, TERRITORY by Martha Wells Copyright 2018,2020,2021. 2022年発行)
★★★★