SFならではの面白さに加え、性別・人種・宗教・職業・家柄・人類/非人類などの意味を突き付ける2010年代のベストSF!
■帯より転載
星雲賞・ヒューゴー賞・ネビュラ賞など
シリーズ計12冠達成!
『叛逆航路』三部作完結!
本格宇宙SFのニュー・スタンダード
■感想
「面白かった。もう読み終わってしまった・・・」大満足の三部作でした。
SFならではの面白さ=宇宙・戦艦・ステーション・未来・AIなど王道的なギミックが世界観を構築する中、SFでしか描ききれないテーマ=性別・人種・宗教・職業・家柄・人類/非人類など意味を読者に突き付けてくる、本格SFのニュー・スタンダードと言って過言ではありません。
三人称の代名詞が全て「彼女」で語られる(原著ではShe,Her)、主人公のブレクは宇宙戦艦のAIであり、その人格を4,000人の肉体に同時並行に共有する「属躰」という存在であった・・・「彼女」と「属躰」という本三部作ならではのギミックが今までに読んだことのない新しい体験への興奮と読了後の満足感を与えてくれています。
同時収録されている、シリーズの前日譚である『主の命に我従はん』も著書ならではの味わい深い短編です。
(ANCILLARY MERCY and SHE COMMANDS ME AND I OBEY by Ann Leckie, Copyright 2014, 2015. 2016年発行)
★★★★★