■裏表紙より抜粋
幼年皇帝の摂政として惑星国家の統治を委ねられた退役、退役提督アラール。だが、首都は制圧され、この辺境の星は未曽有の窮地に立たされる。アラールの妻コーデリアは五歳の皇帝を預かり、辺境の山中へ逃れるが・・・・・・。
■感想
本書は《ヴォルコシガン・サーガ》の7作目、シリーズ主人公となるマイルズの誕生前夜の激動が描かれています。
マイルズの母となるコーデリア・ヴォルコシガンを軸とした物語であり、最先端のベータから辺境惑星バラヤー、軍人から摂政妃、独身から結婚・妊娠など様々な変化が彼女に起こる様、彼女の心の機微が描かれ、読者に異世界体験を追従させてくれます。
そして夫であるバラヤーの摂政アラール・ヴォルコシガンの身に起こるクーデーターからの展開は怒涛の如くです。
最終章はカーテンコールのように、十二分に余韻を噛みしめることができます。
(BARRAYAR by Lois McMaster Bujold, Copyright 1991. 2000年発行)
★★★