モルモン教徒の一家に起こる奇妙な出来事。家族の愛と親子の絆が丁寧に描かれていく中、残り50ページで明かされる衝撃の結末
■裏表紙より抜粋
七歳の長男スティーヴィは、転校した小学校に慣れないせいか、沈みがちになって、弟や妹の相手もせずに空想の友だちとばかり遊ぶようになっていた。・・・・・・連続少年失踪事件にゆれるアメリカ南東部の小さな町を舞台に、家族の愛と親子の絆を描きだす感動作
■感想
本書のカテゴリーはSFではなく、少しホラーよりのミステリーとなります。
『エンダーのゲーム』(Copyright 1985. 1987年発行)を読んで、カードのSFをもっと読みたいと思われる方にはお勧めしません。
上下巻合わせて900ページに及ぶボリュームですが、著書の力量によって長さを感じることはなく読み進むことができます。
アメリカ南東部の小さな町に引っ越してきた家族に少しずつ降りかかる奇妙な出来事を通して描かれる、家族の愛と親子の絆が心に染み渡っていき、残り50ページで明かされる結末には、一筋の涙を誘います。
補足ですが、解説を同じモルモン教徒である斉藤由貴(女優、1980年代のトップアイドル)が書いてるのは一興です。
(LOST BOYS by Orson Scott Card, Copyright 1992. 2003年発行)
★★