■帯より転載
第1期・全6巻、隔月刊行
日本SF誕生60周年記念企画
「無の障壁」「スペース・マン」ほか
初期宇宙SF、
そして「東キャナル文書」連作。
■感想
日本SFのオールタイム・ベスト長編とも呼ばれる『百億の昼と千億の夜』(1967年)が今一つ面白く読むことができなかったため、およそ20年振りに著書の作品を読むことになります。
本書の第一部の最初に収められた『無の障壁』(1964年)の設定・アイディアにまず驚きます。
「そう来たか!」とアディア重視とも言える第一部を短時間で読み終えます。
そこから第二部、第三部『東キャナル文書』(1971年)へと読み進めるにあたって、作風が変化していき、腑に落ちるのです。
光瀬龍SFの手法「さらに未来から振り返った過去の歴史」が苦手だから、『百億の昼と千億の夜』も苦手なんだと。
(2018年4月発行, 1964~75年の作品を収録)
★★★